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流産・早産premature-birth
流産・早産とは?
流産と早産の定義は以下の通りです。
流産 | 妊娠22週より前(胎児が子宮外で生存することが可能になる前)に妊娠が終わることをすべて「流産」と言います |
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早産 | 日本では妊娠22週0日から妊娠36週6日までの出産を「早産」と言います |
流産
流産の原因
妊娠およそ11週ごろまでに起こった早期の流産の場合、原因の多くが遺伝性疾患や先天性異常などです。
流産の原因と関連する要素は以下の通りです。
流産の原因 | 関連する要素 |
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赤ちゃんの染色体異常 | 遺伝性疾患、先天性異常 |
RH式血液型不適合 | 母体Rh-、胎児Rh+の場合 |
重度のケガ | 転倒や重傷など |
子宮構造的な異常 | 子宮筋腫、重複子宮、子宮頸管無力症 |
不育症 | 流産を繰り返す場合、不育症の可能性があります |
過去の流産経験 | 過去の流産経験、多重流産のリスク |
感染症 | 風疹、サイトメガロウイルスなど |
甲状腺機能異常 | 重度の甲状腺機能異常 |
糖尿病 | 重度の糖尿病 |
免疫系の疾患 | 慢性腎臓病、全身性エリテマトーデス、高血圧など |
嗜好品や薬物の使用 | 飲酒や喫煙、治療薬、違法薬物など |
流産の種類
流産には様々な病態があり、それぞれに名前が付いています。
以下に分類の項目と流産の種類をお伝えします。
■原因による分類
人工流産 | いわゆる「人工妊娠中絶」のことです 母体保護の目的で母体保護法指定医によって行われる手術です |
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自然流産 | 人工流産以外の流産すべてを指します 手術の有無は関係ありません |
■症状による分類
稽留流産 | 出血や腹痛などのいわゆる流産の徴候がないが、胎児が死亡している状態です 自覚症状がないため、診察で初めて確認されます 治療には、子宮内容除去手術を行う場合と外来で経過を見て自然排出を期待する場合があります 医師の判断や患者様の希望によりどちらかを選択します |
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進行流産 | 子宮の収縮が開始されることで、出血が始まり、子宮内容物が体外に出てきている状態です 次項目のように「完全流産」「不全流産」にわけられます |
■流産の進行具合による分類
完全流産 | 子宮内容物がすべて自然に排出された状態です 出血、腹痛等は治まってきている場合が多いです |
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不全流産 | 子宮内容物の排出が開始されているが、まだ一部が子宮内に残存している状態です |
■流産に伴う状態による分類
感染流産 | 細菌などによる感染を伴った流産です 母体死亡リスクを上昇させるため、慎重な管理が必要となります |
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■流産の回数による分類
反復流産 | 流産の繰り返しが2回の場合を「反復流産」と呼びます |
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習慣流産 | 流産を3回以上繰り返した場合を特に「習慣流産」と言います 両親に何らかの疾患が隠れていることもあります |
■流産の時期による分類
化学(的)流産 | 尿や血液による妊娠反応は出たものの、超音波検査で妊娠が確認できる前に流産してしまった状態を言います |
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流産後の生活は?
一度、妊娠状態になった女性の体は大きく変化します。そのため、流産は体に大きな負担がかかっています。しっかりと心身のケアに取り組むことが大切です。
また、流産後の女性に対して、血液型(Rh型)によって免疫グロブリン注射が必要な場合があります。
これは次回妊娠した際に、赤ちゃんの赤血球への影響を予防するために行われます。
早産
早産の原因
早産の主な原因は以下の通りです。
早産の主な原因 | 原因の解説 |
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細菌感染 | 感染が原因で前期破水や子宮内感染による子宮の収縮(陣痛)を引き起こす |
子宮の異常 | 子宮筋腫や子宮の奇形など |
子宮頸管無力症 | 出産の時期ではないのに子宮頸管が緩んで子宮口が開いてしまう病気 |
妊娠高血圧症候群 | 血流が悪くなるため、おなかの赤ちゃんに十分な栄養や酸素がいきわたらず、発育不全を引き起こし、早産のリスクが高まる |
常位胎盤早期剥離 | 胎盤が子宮壁から剥がれてしまった状態 |
前置胎盤 | 胎盤が子宮口を塞いでいる状態 |
胎児機能不全 | 胎児が健康ではない状態 |
早産になりやすい方
以下のような方は早産になりやすいとされています。
- 母親となる方の年齢が35歳以上もしくは未成年
- 細菌性腟症(腟内の感染の1つ)を罹患されている方
- 子宮の出口が短くなっていることが超音波検査で確認されている方
- 子宮頸管が短い方
- 子宮頸部円錐切除術を受けた経験がある方
- 前回の出産から半年以内の妊娠の方
- これまでに早産の経験がある方
- 双子や三つ子などの多胎を妊娠している場合 など
上記の他にも、重労働や長時間の労働に従事されている方や喫煙されている方、痩せすぎ(BMI18.5以下)な方なども、早産になりやすい傾向がありますので注意が必要です。
早産のリスク
早産の母体へのリスク
子宮の感染がなければ、早産による母体へのリスクは通常の出産と変わりありません。
赤ちゃんへのリスク
早産における赤ちゃんのリスクは、出産の週数とその時の体重に大きく影響されます。
出産の週数が早ければ早いほど、赤ちゃんの合併症や感染症のリスクが高くなります。
早産予防のためにできること
早産の予防で大切なのは、日ごろから無理のない生活を心がけることです。
そして、かかりつけのクリニックで妊婦健診を怠らずに受診し、感染やその他の異常の早期発見し、適切な処置や指導を受けるようにしましょう。